TOKYO美術館あそび

東京・神奈川の気になる美術館・博物館、展覧会めぐり

映画「ナイトミュージアム」のロケ地、ニューヨーク・アメリカ自然史博物館

エントランスで最初に気づくのは、「アレ??なんか映画と違うぞ…」

 

【2023年5月1日 来訪】

ニューヨーク遠征、「ラスト」を飾るのは、

映画「ナイト ミュージアム」のロケ地で有名な「アメリカ自然史博物館」です。(*)

 

博物館の正面入口は、

主人公・ラリー(ベン・スティラー)が、夜間警備員として働くことになった博物館そのまんま。映画の中で何度も何度も出てくる、あの入口です。

 

「キャー、映画とまったく一緒っっ!!」

 

これには感動します。

入場するまで、外で並んで待っているときも、建物を撮影する旅行者が多いです。

 

あの映画の博物館の中に入ることができる。

映画のシーンをいろいろと思い出しては、ワクワクが止まりません!

 

そして、いざ入場となり、メインエントランスホールへ足を一歩踏み入れた途端、

 

「アレ?! アレレレレ?映画と全然違う!!」

 

ちょっと動揺します。

建物の中は、映画と比べるとかなり広く、天井もより高く、

もっともーっと開放的な空間だったのです。

トップの画像が、そのメインエントランスの写真です。

 

アロサウルスに戦闘態勢となっている、

首の長いバロサウルスが立ち上がってもなお、このありあまる空間。

映画では、ここ、もうちょっとせまかったよね。

 

そうなんです。実は、映画で使われていたのは外観のみで、

内装は映画セットだったため、実物とは全く違っていたのです。

 

「あ、あれは、セットだったか…」

 

しょっぱなから、軽いめまいをおぼえながらも、

「映画にでてきそうなもの、なにかないですかっ?」と、

「ナイトミュージアム」を少しでも感じたい筆者は、すがる思いで展示物を探索していきます。

 

*「ナイト ミュージアム2」のロケ地は、スミソニアン博物館(ワシントンDC)、
 「ナイト ミュージアム3」は、大英博物館(イギリス・ロンドン)となります。

 

ナイト ミュージアムっぽい」展示物に大興奮!

 

映画と同じ展示物は、無かったのですが、

薄暗い照明の展示室だったり、吹き抜けの空間、

動物たちのジオラマ、石像やミニチュア、インディアンの人形など、

映画の「あの場面」を思い出させる展示に、思わず笑顔になってしまいます。

 

筆者は探し出せなかったのですが、

「ガムガム」とガムを噛んでいた、あのモアイ像があるそうです。

博物館に行くご予定のある方は、ぜひ探してみてくださいね!

 

恐竜好きに、絶対オススメ!! 4階「化石ホール」

 

映画のなかでも、ティラノサウルスが大暴れをしていましたが、

4階「Fossil Halls(化石ホール)」、博物館の目玉となる恐竜セクションは、

その数、そのクオリティといい、さすが「恐竜発掘と研究の老舗博物館」といわれる

だけのある、見事なコレクションです。

 

あまりにも大きすぎて、全体像を写真で撮ることができなかったのが、

発見された恐竜で、世界最大級のティタノサウルス(37メートル超)の骨格標本

大きいので、展示室に1体だけ展示されているのですが、本当に部屋の端から端まで、

それでも収まりきらずに、頭だけ入口から飛び出していました。

 

写真からも伝わると思いますが、博物館内が広すぎるのと、見どころがありすぎる故か、

恐竜をみている人間が、気づくと部屋にポツーンと筆者1人しかいない、

 

「ひとり貸し切り状態」

 

他にお客さんがいても、数人だけだったりするのです。

平日に行ったことも理由にありますが、心おきなくゆったりと贅沢に鑑賞できました。

恐竜マニアは、ぜひ一度、訪れていただきたい博物館です。

 

動物・海洋生物のジオラマは、まるで映画のワンシーン

 

アメリカ自然史博物館で一番感動したのは、動物と海洋生物のジオラマです。

研究機関でもあるので、動物の生態をわかりやすく表現しているものとは思うのですが、背景や配置、体の動き、表情の作り込み方が繊細で、

職人が作った「作品」のレベルなのです。

動物たちの生き様や人生まで、こちらに伝わってきます。

 

動物映画のワンシーンを切り取ったような、まるで絵画のような、

ストーリーのあるジオラマは、見ごたえがあります。

 

宇宙を感じる、鉱物と宝石のかがやき

 

1階「Allison and Roberto Mignone Halls of Gems and Minerals」は、

98 か国から集めた、 5,000点以上の鉱物や宝石が展示されています。

 

多種多様な鉱物の研究と、それらを装飾品・道具・技術にどのように使用しているかを

科学的に学べる展示ゾーンです。

目が覚めるような、美しい石を眺めているだけでもう幸せ。

 

途方もない長い年月をかけて、なぜこんなに美しい色彩の鉱物が生まれてくるのか、

地球の神秘に思いを馳せてしまいます。

 

チケットはオンライン事前予約がオススメ

アメリカ自然史博物館は、人気の博物館で混雑必至のため、

チケットはオンラインで事前予約されることをオススメします。

登録したメールアドレスにチケットが配信され、スムーズに入場ができます。

 

現地で、携帯からアメリカ自然史博物館のWebサイトへアクセスして、

「Reserve Tickets」から入り、TicketsのSelect an Optionは「NonーResidents」を

選択してからご購入ください。

Google翻訳」アプリを入れておけば、チケット購入時の説明も日本語訳に変更ができ、簡単に手続きができます。

 

プラネタリウムや企画展など、時間指定予約が必要なプログラムについても、

この中で予約ができます。

 

最新の開館時間や休館日・スケジュールなどは、

アメリカ自然史博物館のWebサイトにてご確認ください。

www.amnh.org

 

チケット料金 Buy(通常) Online(オンライン)
Adult(一般) $28 $28
Senior(シニア)※1 $22 $22
Student(学生)※2 $22 $22
Child(小人)※3 $16 $16

※1 60歳以上

※2 身分証明書提示

※3 3歳から12歳まで

(2024年1月現在)

 

American Museum of Natural Historyアメリカ自然史博物館)

 

150年の歴史を感じる、研究資料の圧倒的ボリュームとクオリティの高さ、

誰もが楽しく学べる展示方法や魅力的なプログラムを、更新し提案してゆくホスピタリティとイノベーション

世界の先端を走り続ける博物館の「レベルの違い」をみせつけられました。

 

今回、ニューヨークでご紹介した美術館、他にメトロポリタン美術館なども

行きましたが、子どもも大人もみんなが一緒に楽しめるスポットのランキングをつけるのならば、

アメリカ自然史博物館が、ダントツの1位であることは間違いないですね。

 

きっと、ここに来るとみんなが子どもの心に戻ってしまうと思うのです。

世界には、宇宙には、自分の知らないこと・不思議なことで満ちあふれている。

知的好奇心をガンガン刺激され、純粋なワクワク感を思い出す。

 

「博物館って、こんなに面白いところだったっけ?!」

 

映画「ナイト ミュージアム」のロケ地は、

自分の小さな世界が、全方位に拡がってゆく「ワンダーランド」でした。

ニューヨークにお越しの際は、ぜひアメリカ自然史博物館へ足をお運びください。

 

American Museum of Natural Historyアメリカ自然史博物館)

200 Central Park W, New York, NY 10024